インサイドセールスとテレアポはどう違う?その違いを徹底解説!!

インサイドセールス

インサイドセールスは、リードの獲得や信頼関係構築のためにさまざまな接触手段を取りますが、その中のひとつに電話があります。KPIに架電数や通話時間などを設けるケースも多いため、電話はインサイドセールスの常套手段です。そのため、テレアポと混合してしまう方も珍しくありません。 

テレアポは、電話でアポイントを取る営業担当者のことです。両者は“電話を使う”、“アポイントを取る”など共通する点が多いため、違いがわからなくなる方も少なくありません。 

今回は、インサイドセールスとテレアポの違いについて詳しく解説しますので、曖昧な理解を明確にしたいという方は、ぜひ参考にしてください。 

インサイドセールスとテレアポの大きな違い

両者には大まかな違いが3つあります。この違いを抑えることでまったく別物であることが理解できるため、ぜひチェックしてください。 

目的の違い

1つ目の違いは、“目的”です。 

インサイドセールスの目的は、ターゲットに商品の魅力やサービス導入のメリットを説明するだけでなく、ターゲットからヒアリングした情報を蓄積し、相手との「関係構築」や「案件創出」をすることが目的なのです。そのため、フィールドセールス(訪問営業)が顧客と対面する前には、ニーズや予算といったBANT情報など、比較的深い部分まで把握しています。 

一方、テレアポはアポイントを獲得することが目的です。商談の約束を取ること以外はなにもしないのが一般的になります。例えば、現在抱えている問題を聞いたり、課題に対して提案をしたりすることはしません。また、商品の直接販売を行わずアポ取りに徹する会社も少なくありません。 

このように、目的が大きく異なりますので、両者には大きな違いがあるといえます。 

成果の違い

2つ目の違いは、“成果”です。 

テレアポは、アポイント獲得を成果としますが、インサイドセールスは、顧客との信頼関係を構築し、かつ、案件創出を成果とします。そのため、設定されるKGI/KPIがそもそも異なります。一見、両者の成果は同じように思われがちですが、獲得までのプロセスにおける活動方法が大きく異なります。 

例えば、テレアポの仕事は商材に関して説明をし、アポ取りをすることです。一方、インサイドセールスは営業プロセスの中でリードの育成も行うため、顧客との信頼関係構築も業務内容に含まれます。そのため、後者のほうが商談化率は上昇しやすくなるのです。 

また、テレアポはKPIとしてキーマン接続率やコール数等が設定されますが、インサイドセールスは下記のような指標も成果を客観的に知るために設けられるケースがあります。 

  • メール開封率
  • 受注額
  • クロージング率など

 このように手法や目的が大きく異なるため、設定されるKPIも異なるのです。 

期間の違い

3つ目の違いは、“期間”です。 

テレアポは1人の顧客に対して接する期間が一時的です。どのぐらい一時的なのかを知るために、テレアポの業務内容についてご説明します。具体的な仕事内容は下記の通りです。 

  1. 顧客リストにそって電話をかける
  2. 商品の魅力を伝える
  3. アポ取りをする

 また、アポ取り後の顧客に対するフォローアップはしないのが一般的です。 

一方、インサイドセールスはリード獲得から既存顧客のフォローアップなど長期間顧客と接します。興味喚起やリード育成、顧客選別など長いスパンで顧客に対応し、フィールドセールスに引き渡すまでが対応する期間です。 

このように、顧客対応の期間の差も両者の大きな違いといえるでしょう。 

インサイドセールスの運用メリット

インサイドセールスを運用することで、企業は数多くのメリットを獲得することができます。メリットを知ることでどのような効果を得られるのかがわかるので、ぜひ参考にしてください。 

営業プロセスの分業による効率化が図れる

1つ目のメリットは、営業プロセスの分業によって営業活動の効率化を得られることです。 

インサイドセールスを運用することでフィールドセールスと営業プロセスの担当部分を分業することができます。例えば、インサイドセールスはリード獲得・育成、アポ獲得を担当し、フィールドセールスは商談化後の顧客訪問、受注を担当するというように分業化が可能です。 

これにより、フィールドセールスは温度感の高い顧客に対して足を運び商談をすることができるため、成約率が高くなります。また、訪問件数が減ったり、交通費を削減できたりするので、従来の営業方法よりも非常に効率的です。さらに、フィールドセールス担当者の負担も減るため、働きやすい環境を提供することにもつながるでしょう。 

見込み顧客の育成が出来る

2つ目のメリットは、見込み顧客の育成ができることです。マーケティング業界ではリードナーチャリングと呼ばれます。 

インターネットが普及していない頃は、商品やサービスに関する情報は営業マンなど、人を介して行われていました。つまり、消費者は受動的に情報を収集していたのです。 

しかし、現在はインターネットが普及し、情報を自らが収集できるようになりました。そのため、企業はリードを獲得したとしても見込み顧客は商品を調べたり、他社製品と比較したりして情報を収集している期間が長いため、すぐに成約につなげることは難しくなったのです。 

このような背景から見込み顧客の育成は非常に重要です。インサイドセールスを運用することで、リードタイムが長期化している見込み顧客に対して適切なアプローチを行い、関係を継続することで最終的に商談化へつなげられる可能性があります。また、他社にリードを取られてしまうリスクが少なくなるため、その点も大きな利点といえるでしょう。 

顧客情報の社内共有により顧客と途切れない

3つ目のメリットは、顧客情報を社内共有することで継続的な顧客との付き合いを実現できる点です。 

インサイドセールスは、顧客との会話やそこから得た課題、ニーズを社内で共有し、運用を進めます。そのため、顧客との関係性が継続しやすく、途切れてしまうリスクを抑えることが可能です。また、同時に営業の属人化なども防ぐことができるので、企業は運用によってさまざまな効果を得られます。 

テレアポの運用メリット

次は、テレアポ運用のメリットをチェックしましょう。 

より多くの見込み客に対してアプローチが出来る

1つ目は、アプローチできる数の多さです。 

電話を使用してアポ取りを行うため、さまざまな顧客に商品を紹介することができます。例えば、1日100件や200件というような数の電話をかけることも可能です。このように、多くの顧客に接触することができるので、商談獲得率の安定を図ることもできるでしょう。 

即効性がある

2つ目は、即効性があることです。 

電話をかけた相手が自社製品に対して強いニーズを感じている場合、そのまま商談化になり契約してもらえるケースがあります。長期間リードを育成して温度感を高めていく必要がないため、テレアポのメリットです。 

コストが安く済む

3つ目は、コストを抑えられる点です。 

人件費や電話代などがかかりますが、アウトソーシングなどを利用すれば自社でテレアポができる環境を構築しなくても運用を開始できます。また、テレアポは正社員ではなく、アルバイトや契約社員を採用しているケースが多く、自社で構築する場合でも安く済ませられる可能性があるでしょう。 

インサイドセールス運用のコツ

インサイドセールス運用のコツは大まかにわけて5つあります。コツを知ることで運用失敗のリスクを下げることができるため、ぜひ参考にしてください。 

ターゲットの絞り込み

ターゲットを絞り込み的確な見込み顧客にアプローチすることです。 

自社製品に関心がないユーザーをターゲットにしても効率的にリードを増やすことは難しいでしょう。興味関心のあるターゲットをしっかりと選定し、リード獲得や育成を目指すことが求められます。 

タイミングを逃さない

タイミングを逃さないようにすることもコツです。 

適切なタイミングを逃してしまうと検討する時間が長期化し、成約に結びづらくなります。そのため、温度感が高まったらアプローチすることが重要です。 

具体的なタイミングとしては、資料請求や無料トライアルの終了などが挙げられます。資料請求やセミナーの参加はタイミングとして非常にわかりやすく逃す人は少ないでしょう。しかし、無料トライアルの終了など、顧客からアクションがないものは逃しやすいので、しっかりと顧客を管理する必要があります。 

クイックレスポンスを心掛ける

クイックレスポンスを心がけることもコツです。 

レスポンスが遅いとその間に他社へリードを取られる心配があります。そのため、できるだけ早く対応するようにすることで、機会損失のリスクを下げることができるでしょう。 

顧客情報をしっかりと管理する

顧客情報をしっかりと管理することがコツです。 

顧客が抱える課題や動向、購入履歴などを把握することで、適切なタイミングで情報を提供することができるようになります。顧客が求める提案をできる可能性が高まるため、リード獲得や温度感の上昇、商談化率の向上などを見込むことができるでしょう。 

また、顧客情報を適切に管理するためには、ツールの導入が必要不可欠です。ツールを導入することで、顧客をスコアリングすることができたり、情報共有がしやすくなったりするので、インサイドセールスの効率化を期待することができます。 

営業トークのスクリプト作成

営業トークスクリプトを作成することです。 

営業トークスクリプトとは、営業時に話しの流れをまとめたマニュアルを意味します。営業トークスクリプトを作成することで、会社の営業トーク基準が固まったり、社員が営業活動に対して自信を持てるようになったりするので大きなメリットがあるでしょう。 

インサイドセールスとテレアポの違いのまとめ

今回は、インサイドセールスとテレアポの違いについて詳しくご紹介しました。インサイドセールスとテレアポでは、目的や成果、顧客と接する期間で大きな違いがあり、両者は大きく異なります。そのため、混合しないように注意するようにしましょう。 

実際に、インサイドセールスを運用することでさまざまなメリットを獲得することができます。この機会にインサイドセールスを導入し、その効果を実感してみてはいかがでしょうか。

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